超伝導ストリップに垂直磁場を印加した場合について，磁束運動やホール効果によって生じる電場分布，及び巨視的な電荷分布に関する理論解析を行った．y 方向に十分長く，z 方向の厚みが x 方向の幅に対して十分薄い超伝導ストリップに対し，z 方向に垂直磁場 B，y 方向に輸送電流 I を印加した場合を考える．B や I に応じて，y 方向に磁束運動に伴う longitudinal electric field E_y が生じると同時に，ホール効果によって x 方向にも transverse electricfield E_x を生じる．J_x =0 であるにもかかわらず E_x が生じることは電荷の存在を示しており，E_x(x) の分布からストリップに現れる面電荷密度 q(x) の分布を解析的に求めることができる．電流-電圧特性の非線形性や，掃引磁場中の磁束侵入に応じて電場，電荷密度がどのように変化するか調べた．