E2-8

Y系溶融体の曲げ強度

溶融法で作製したYBaCuO平板の機械的特性を曲げ強度で評価した結果を報告する。実験は77Kで行い、荷重と結晶のc軸方向および試験片の長さ(支点間距離)をパラメータとして、4点曲げ試験あるいは3点曲げ試験で実施した。その結果、荷重と結晶軸の関係では、荷重方向と結晶のc軸方向が垂直かつ試料長さ方向とc軸が平行な場合、荷重方向とc軸方向が平行な場合に比べると、顕著な異方性が見られ、強度は低かった。また、荷重方向とc軸方向が平行な場合と、荷重方向と結晶のc軸方向が垂直かつ試料長さ方向とc軸が垂直な場合を比べると、同程度の強度であった。さらに、試料長さ(支点間距離)依存性を調べた結果、支点間距離が短くなると強度が大きくなった。