BPSCCOバルクへのファイバ添加

セラミックス特有の機械的に脆い性質を持つ高温超伝導体について、ファイバ強化による機械的特性改善の研究を進めている。BPSCCOバルクにアルミナ等のファイバを 5 vol.% 添加した試料を試作・評価したが、ファイバを添加することにより超伝導特性が劣化した。SEM、X線回折等の分析の結果、これは、試料の焼成過程においてファイバとBPSCCOマトリックスが反応し、超伝導特性を阻害する化合物が生成されたためと考えられる。今後更に試料の作製条件(ファイバの種類、焼成条件等)を変更し、超伝導特性ならびに機械的特性の評価を行う予定である。