我々はAg-Bi2223テープ線材の臨界電流密度が示す磁場に対する履歴効果から超伝導粒内の電流密度(JcG)を評価することを試みた。前回の学会でJcGが数十万A/cm2程度であると報告した。今回は直流4端子法で求めた電流密度(JcJ)が異なる様々な試料を用いそれぞれのJcGを評価した。実験では直流4端子法によるJcJ-B特性と走査型ホール素子法による磁場分布測定を行った。また超伝導コアのSEM観察も行った。それらの実験結果を用い,電磁界計算よりJcGを評価した。この結果,JcJが異なる試料でもJcGがほぼ一定であることが分かった。本研究によりJcGはJcJに関係なく,数十万A/cm2程度であることが分かった。