加圧He II中の片側加熱長方形チャネルにおける臨界熱流束は、加熱面から反対側の面迄のギャップdとチャネル長さLの比であるアスペクト比,d/L,が小さいとGorter-Mellink式から評価した値とほぼ一致するが、d/Lが大きくなるに従い評価値より小さくなることが、日大の小林等によって報告されている。しかしながら、その機構は明らかでなかった。小林等はチャネル入り口液温がバルク液温と等しいとして解析を行っていた。本報告では、筆者等が導出した有限面積平面から広い液空間への熱伝達式とチャネル中のGorter-Mellink式を連立させて、入り口液温を評価すれば、臨界熱流束実験結果を良く記述できることを報告する。