浮上式鉄道用80KGM冷凍システムの開発(4)

○はじめに 浮上式鉄道用超電導磁石は、超電導コイルと熱シールドの冷却に液体ヘリウムと液体窒素を使用している。これまでの開発において、山梨リニア実験線では液体ヘリウムの無補給化が4K車載冷凍機により実現されているが、磁石の熱シールド板を冷却する液体窒素は定期的に補給されていた。一方営業線用の磁石を考えた場合、液体ヘリウムも液体窒素も無補給で運転する必要がある。この要求を達成するため、小型、軽量の4K/80Kマルチ運転方式のGM冷凍機と、安定した冷却が得られる窒素自然循環方式の熱シールド板とを組合せた4K/80K両用GM冷凍システムの開発を行ってきた。○4K/80K両用冷凍システムの構成 この冷凍システムは、4Kレベルで約8Wと80Kレベルで約150Wの冷凍が同時に可能であると共に、車両搭載の点から従来とほぼ同じ大きさのシステムの構築が必要である。そのため、4Kと80Kの温度レベルの異なる冷凍機を1台の共通の圧縮機ユニットで運転するマルチ運転方式を採用し、小型、軽量化を図っている。また、超電導磁石の熱シールド板においては、従来の液体窒素を強制循環する方式から、液体窒素の気液循環を促進する配管構成とした自然循環方式としている。○4K/80K両用冷凍システムの特徴 (1)1段と2段の2台の圧縮機運転周波数を制御することにより、4K冷凍機、80K冷凍機のそれぞれの   能力配分を変えることができる。 (2)4K、80K両冷凍機の作動ガスであるヘリウム共有することにより、システムの効率向上、構成   の簡略化と容易な制御性が得られる。 (3)窒素自然循環方式とすることにより、ポンプ等の循環動力や循環制御が不要な信頼性の高い冷   凍システムの構成を可能としている。○まとめ この新型車載GM冷凍システムをモデル超電導磁石に組込んで、浮上式における種々の運転条件下で液体ヘリウムも液体窒素も無補給とする連続運転試験を予定している。この実証試験結果を報告する予定である。