我々は、0〜0.2Tの直流磁界下での交流通電損失を実測した。その結果、直流磁界がある程度大きくなると交流通電損失がNorrisの式より得られる値より明らかにずれることがわかった。我々は、この原因がテープ線材のn値が直流磁界をかけると低下するためであると考え、n値を考慮した交流通電損失解析モデルを作った。テープ線材のn値の直流磁界依存性を測定し、それにもとづき交流通電損失を算出し、損失の実測値と比較し、解析モデルの妥当性を調べた。これにより、実測した交流損失がNorrisの式よりのずれについて検討を加えた。