Bi-2212系銀シース多芯超電導テープ線材を用いた高磁場発生用マグネットの開発状況について報告する。Bi-2212超電導体は低温での輸送電流特性に優れており、20Tを大きく越える磁場を超電導で発生できる可能性があるが、Jcと耐電磁力特性を如何に両立させるかが課題となっている。発表では、クリアボア60mmをもつ比較的実用に近いサイズのコイルを試作し、バックアップ磁場中での輸送電流特性を評価した結果を報告する。更に、コイル断面をX線CTにより観察し、W&Rコイルにおける欠陥の分布がJc結果に及ぼす効果について考察する。