PAIRプロセスによる高Jc多層テープ線材の作成性

Bi-2212/Ag線材の作成プロセスとして予備焼成(Pre-Annealing)と中間加工(Intermediate Rolling)を組み合わせたPAIRプロセスを開発し、これがディップコート法で作成した線材の特性を大きく向上させることを前回報告した。今回は、実用規模で生産されているBi-2212/Ag多層線材にPAIRプロセスを適用した結果について報告する。塗布法で厚膜を形成した銀テープ3本を積層して銀箔で包むことにより、表面露出部が銀で構成されたBi-2212/銀複合線材の形状とした。これにPAIRプロセスを、純酸素ガス気流中、840℃、1時間の予備焼成、及び、加工回数1回、変形率25%のロール圧延の条件で適用した。この結果、予備焼成と中間加工を組み合わせたPAIRプロセスはBi-2212/Ag多層線材の特性向上に有効であることが判明し、従来法に比べて極めて高い Jc(oxide,4.2K,10T) = 5.2x105A/cm2が得られた。