B3-5

Cu/Nb-Ta/Cu-Sn-X複合交流用Nb3Sn超電導線材・導体の開発(2)−

過去の研究により、低Sn濃度ブロンズの採用、NbコアへのTa添加、 ブロンズへのGe添加等により交流用Nb3Sn超電導線材の低交流損失化をは かってきた。特にGeの添加はブロンズの高抵抗化に効果があり、ヒステリ シス損失低減に寄与した。しかし、ブロンズへの過剰なGeの添加はNb3Sn生 成の妨げとなることが判明し、その最適添加量は約2at%程度であった。よ り一掃の交流損失低減をはかるためにはSnの高濃度化とマトリックスの多 層構造が有効と考え、高Sn濃度化したCu-Sn-GeマトリックスおよびCu-Sn- Ge/Cu-Sn-Ni-Mn2層構造ブロンズを複合化した交流用Nb3Sn線材を作製し た。また、素線を36本撚り合わせた2kA級2次撚線の交流通電特性ついても 報告する。