ラザフォード型超電導導体の接触電気抵抗の高感度測定

加速器用ラザフォード型成形撚線超電導導体など , 素線を多数本束ねた超電導導体では素線間の電流分布が一様と ならず,励磁速度によってクエンチ電流が低下することが報告 されている。励磁中の導体内の電流分布の不均一性を支配する 要因の一つとして素線間の接触電気抵抗が挙げられるが,この 接触抵抗は4端子法では測定が困難なほど非常に小さい抵抗値 になることが報告されている。そこで我々は,超電導トランス 法を開発し10−9〜 10−8[Ω] 程度の抵抗値を高感度に測定することに成功した。今回はこの 装置を用いて,加速器用ラザフォード型超電導導体の接触電気 抵抗を測定し試料のキュアリング時の温度,圧力,時間の影響 について検討を行ったので報告する。