ITERコイルの電気絶縁方式と監視法

ITER用超伝導コイルの電気絶縁方式とその監視方法を紹介する。巨大な磁気 エネルギーを蓄積したインダクタンスの短絡や地絡は、コイルに甚大な損傷を与える 危険性が高い。そのため、超電導コイルは短絡や地絡を避けるために、ターン絶縁間 や対地絶縁を二重にした巻線構造を採用した。さらに、絶縁物の不良を検出できるよ うにして、コイルの短絡や地絡を防止する方法である。短絡防止は先に報告した(第 56回p.238)が、今回は地絡防止を中心に説明する。