A1-18
超電導送電ケーブルの通電試験において、素材超電導テープの交流損失に対して10倍程度の交流損失が測定された。今回電流分布について簡易解析し、通電導体と遮蔽導体の巻きピッチの乱れによるフォーマや安定化材の渦電流を検討し、電子技術総合研究所で行われた送電ケーブルMの解体試験結果を用いて、損失の大きさを見積もった。その大きさは、素材テープの1%程度であり、他に通電損失を増大させている原因があることが明らかとなった。
何らかの原因で通電導体表面の電流の方向が導体テープ巻き方向から5%変化すると素材テープと同等の渦電流損失が発生することが明らかとなった。