E2-23


10kA級Nb3Sn永久電流スイッチ
鉄道総研(現、超電研),東芝A,昭和電線B,シップアンドオーシャンC
@富田優,根本薫,眞田芳直A,佐々木謙A, 三宅清市B,橋口宏B,菅原一美C,玉眞洋C



 超電導推進船に搭載するための大電流容量で高安定な永久電流スイッチの開発を目的としてNb3Sn超電導線の採用を前提に通電容量10kA級の永久電流スイッチを設計した。Nb3Sn超電導線を採用することにより、従来用いられていたNbTi超電導線に比べ臨界温度が高く優れた通電安定性が得られるが、スイッチオフのために超電導線を常電導化させる場合にはその分大きな加熱量が必要とされる。また、大電流容量化にともなって導体量も増大するため、必要なヒータ加熱量や断熱形状および構成の最適化について検討しなければならない。スイッチの動作特性を計算機シミュレーションするため、形状および構成の異なったいくつかのモデルケースについて有限要素法を用いた熱伝導解析を行った。その結果、必要なヒータ加熱量とその動作時間を把握することができた。本件では、設計した10kA級Nb3Sn永久電流スイッチのオン・オフ動作について計算機シミュレーションを行った結果を発表する。