E1-21
不均一な分布の素線電流によるラザフォードケーブルの安定性への影響
横浜国大A,筑波大B,高エ研C
@米川啓文,雨宮尚之A,佐々木憲一B,荻津透,新冨孝和,土屋清澄C
不均一な素線電流分布が超電導ケーブルの安定性に与える影響については各所で研究が行われている.しかし,素線電流分布が不均一な状態下での局所的擾乱に対する安定性については十分な研究が行われているとは言い難い.本研究では,8本撚りラザフォードケーブルを対象として,素線電流分布が不均一な状態下での局所的擾乱に対する安定性について実験的に調べた.ケーブル端部に設けられたヒータスイッチを用いて素線電流分布をコントロールし不均一な素線電流分布を発生させ,その後クエンチ用ヒータで局所的擾乱を加えた.常電導部の伝搬の様子を電圧タップで測定した他,クエンチ/回復過程における素線電流をホールセンサを用いて測定した.ホールセンサを用いて測定した素線電流値をもとに,クエンチヒータをたく前の電流分布(初期電流分布)及び電流再配分とMQEの関係について検討した.