E1-15


酸化物超電導コイルの常電導伝播特性
早大理工
@清水智史,金錫範,石山敦士



 超電導コイルの設計において、コイルの常電導伝播特性やクエンチ過程の解明は、超電導線材本来の性質を把握することと、クエンチ時のコイルの保護設計のための非常に有効な情報となる。酸化物超電導線材は、高臨界温度、大熱容量、低熱伝導率により金属系超電導線材の場合とかなり異なるクエンチ特性を示しており、今まで筆者らはBi-2223/Agテープ超電導線材の常電導転移時の線材の振る舞いについて測定実験と解析を行い、その結果を報告してきた。 本論文では、Bi-2223/Agテープ超電導線材を試料として、GM冷凍機による伝導冷却時の線材長手方向への常電導伝播特性について測定実験と解析を行った。また、同様の解析コードを用いて、15ターンのシングルパンケーキコイルにおける常電導伝播特性について解析を行った。