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316LN鋼の4K機械的特性に及ぼすN,Nbの影響
原研,(株)日本製鋼所A
@石尾光太郎,中嶋秀夫,辻博史,小山庸一A,田中康彦A,楠橋幹雄A

 ITER超伝導コイル構造材では、316LN鋼も使用される。しかしながら、今までの4K機械試験で使用された316LN鋼はN量が少なく、高N量の316LN鋼の4K機械的特性は完全には把握されていない。そこで本研究では、Nのみを変えて50kgVIM(真空誘導溶解炉)により作製した316LN鋼の4K機械試験を行い、Nの影響を評価した。また、ITER超伝導コイル構造材は100mm以上の厚肉になるため、結晶粒の粗粒化による強度および靱性の低下が懸念されるが、Nb添加は結晶粒を細かくするため、強度および靱性の上昇が期待された。そこでNbを添加した316LN鋼を作製し、4K機械試験を行い、Nbの影響も評価した。その結果、Nは強度を上昇させ、靱性を低下させるが、Nbは若干の強度を上昇させ、靱性を著しく低下させることが分かった。