D1-20


低温用実用熱拡散率測定装置の開発(2)
東京理科大A,計量研B
@黒岩正樹A,加藤英幸B,岡路正博B,石田興太郎A


 室温から液体He温度範囲で利用可能な、熱拡散率の測定に特化した実用測定装置の開発を進めている。前回は、装置の基本構成および動作原理について紹介し、室温での動作試験結果を報告した。今回は、動作試験の下限温度を30Kにまで拡張し、グラファイトシートならびにステンレススチールの熱拡散率の基礎データを収集した。用いたグラファイトシートは松下電器製グラファイトシート(PGS)で、低温で極めて大きな熱伝導率を有しながら軽量かつ柔軟な特長をもつ先進的な伝熱材料である。150K以上で電解銅(or無酸素銅)を上回る、また100K付近まではそれに匹敵する熱伝導率を有することが確認された。一方、ステンレススチールとしてはNISTの供給する熱伝導率の標準物質SRM1461を用いた。これは、単位体積あたりの比熱容量(文献値で可)を知ることで、熱拡散率の標準物質として使用できる。この測定から、測定の不確かさは、現状で10%程度であることが確認された。これらの物質の測定による動作試験結果について報告する。