C1-11
強磁場中における鉄の腐食模様とモーゼ効果
湘南工科大学
@佐藤 昭,荻原 宏康
磁場中に磁気物質である鉄が存在した場合、鉄周辺に透磁率の違いから鉄自ら増減が対になった勾配磁場を生み出す。そこで超電導磁石が発生するような強磁場中では勾配磁場と磁場強度により鉄周辺の常磁性物質である酸素、水中であれば反磁性物質である水に対して吸引と排除の磁気力が同時に働くことになる。したがって、水中に置かれた鉄は溶存酸素に対しては鉄腐食に偏りのある腐食模様を生じ、水に対しては水の排除(モーゼ効果)と水の吸引(反モーゼ効果)が同時に観察される。ここでは鉄周辺の高勾配磁場による腐食模様と一対のモーゼ効果に対する実験結果について報告する。