A1-4
超電導垂直円筒型リニア誘導モータの試作
早稲田大学理工
@富田守一,林健太,石山敦士
交流超電導応用に関する研究は、これまで交流超電導体の特性向上や大電流容量化を中心に、導体開発と応用の基礎となる超電導コイルの試作・実
験に基づく研究が主として行われてきた。今後は、実際の交流機器における運転環境下での超電導巻線（コイル）の特性評価に基づく検討を行っていく必要がある。我々は超電導交流機器の実現に向けて、交流超電導巻線の諸特性(高調波による安定性や交流損失の影響等)を調べることを目的として、一次巻線にNbTi/CuNi超電導線を用いた垂直円筒型リニア誘導モータ(SCLIM)を試作し、実験的な見地より特性評価をする計画を立てた。まず、有限要素法による解析コードを用いて、SCLIMの超電導コイル、巻線方式、巻数、二次導体、バックアイアン等の基本設計、及び超電導巻線の安定性や始動推力特性等の特性解析を行った。この基本設計をもとにクライオスタット、超電導巻線コイルをはじめとしてSCLIMを製作した。このSCLIMの駆動実験を行い、始動推力特性、三相不平衡電流に関して検討を行った。その結果について報告する。