概要
E1-1
過去の研究により、低Sn濃度ブロンズの採用、NbコアへのTa添加、 ブロンズへのGe添加等により交流用Nb3Sn超電導線材の低交流損失化をは かってきた。特にGeの添加はブロンズの高抵抗化に効果があり、ヒステリ シス損失低減に寄与した。しかし、ブロンズへの過剰なGeの添加はNb3Sn生 成の妨げとなることが判明し、その最適添加量は約2at%程度であった。よ り一掃の交流損失低減をはかるためにはGeの他にSi,Ni,Mn等を多元素添加 することが必要と考え、Cu-Sn-Ge-Ni-Mn等のブロンズを複合化した交流用 Nb3Sn線材を作製した。結果は当日報告する。 また、Cu/Nb-0.5at%Ta/Cu-2.7%Sn-2.0%Ge構造の7km級長尺線材を用いた2 kA級2次撚線の交流通電特性および1次撚線を用いたR and W法による交流 コイルについても報告する。