概要
C1-19
核融合用トロイダルコイル用にジェリーロール法によるNb3Al銅安定化多芯線の使用が検討されている。Nb3Alを用いると良好な耐曲げ歪み特性を活かして、熱処理後に巻線を行ってコイルを製作できる。これにより、熱処理炉の大きさが約半分ですみ、さらにはD型の形状に巻いて熱処理した導体をプレートに移すという難しい技術も不要である。ITER CS-モデルコイルにおいては、内側に一層のNb3Alインサートコイルを挿入し、試験することが予定されているが、このNb3Alインサートコイルで熱処理後に巻線を行うプロセスの実証が行われる。現在進めている、Nb3Alインサートコイル用線材の製作状況と、素線の曲げ歪み下の臨界電流等の特性について報告する。