概要
E3-23
レーザペデスタル法によりBi2212ロッド線材を作製し、電流リードへの応用研究を行った。その中から電流リード研究の要素技術のひとつとして、交流通電用の電極を設計し、その特性について検討した。交流通電では表皮効果により電極/超電導間での電流の乗り移りが不均一になる。そこで、電極/超電導間での電流の乗り移りが均一となるような電極の構造を設計した。従来の円筒状の電極と今回設計した交流電極にロッド線材に取り付け、液体窒素中で交流通電を行い、交流損失を測定した。その結果、円筒状電極に対して交流損失を半分に低減することができた。 また、電流リード研究の要素技術を組み合わせ交流用電流リードの試作を行った。電流リードの上端を液体窒素冷却し、下端を液体ヘリウムに冷却した状態で、交流通電試験を行った。1kArmsまで安定に通電でき、熱侵入量が1kArms通電時でこれまでの3W/本から直流電流リード並である0.22W/本と大幅に低減することができた。