概要 E3-13
大型ヘリカル装置の超伝導ヘリカルコイルにおいて、通電中に万一クエンチが発生した場合を想定し、常伝導転移に伴うジュール発熱、及び、磁場変化に伴う交流損失を考慮して、遮断時のコイル巻線温度の上昇について解析を行った。その結果、ヘリカルコイルでは、遮断に伴う交流損失が巻線全体の温度上昇を決めるうえで重要な要因となることが判明した。計算結果の一例として、第I期の定格運転条件(トロイダル中心磁場3T)から遮断を行った場合、コイル容器内の液体ヘリウムはその全量が蒸発するが、巻線温度は30K程度で落ちつくことがわかった。講演では、計算の手法を中心に、各運転条件に対して得られた計算結果について説明を行う。