概要
C1-14
超電導ケーブルは、超電導状態の維持と、電気絶縁のために加圧した液体窒素(単相)を流す必要がある。長距離の超電導ケーブル内を単相流で液体窒素を流すためには、電気絶縁を維持するための圧力にケーブルを流通する際に生ずる圧力損失を加えた圧力で液体窒素を圧送する必要がある。特に、ケーブル長が数kmにおよぶ超電導ケーブルの実現のためには、ケーブル内を流れる液体窒素の圧力損失が重要なパラメータとなり、ケーブル設計においても精度の高い見積もりが必要となる。ケーブル内の冷媒の圧力損失を求める手法としては、現時点では、ある程度の壁面粗さを持つ直管の管摩擦係数から求めているが、実際のケーブルでは形態の異なる管を用いる可能性もあり直管の圧力損失の式が適用できるか疑問であった。そこで、今回ケーブルに適用可能な各種の管に実際に冷媒を流し、圧力損失の測定を行った。本報告で、これらの実験結果を報告する。