概要
E3-31
高電流密度の超電導磁石において、トレーニング等の不安定性の主な原因と考えられるwire motion の定量的見積もりに関しては不明な点が多い。安定な磁石のための巻線方法や材料選択はこれまでの経験的要素だけでなく、方法論の確立と共に包括的体系化が求められる。前回の報告ではwire motion の定量化を目的とし、シミュレーションによる方法論の確立と共に、巻枠と線材の摩擦発熱による磁石のクエンチや巻乱れの効果を模擬することに成功した。今回の報告では、密巻ソレノイド体系にて線材の巻張力や線材と巻枠との摩擦係数を変化させ、クエンチ特性との相関を検討することを試みた。