概要
A3-13
高エネルギー物理学研究所では、欧州共同原子核研究機構(CERN)との協定により、CERNに建設される大型ハドロン加速器(LHC)用強収束用4極超伝導電磁石(QCS)の開発・研究を行っている。この超伝導電磁石は、加圧超流動ヘリウムを利用して1.9Kで冷却・励磁されるが、加速器運転中の電磁石コイル部分には、加速ビームからの散乱粒子により比較的大きなジュール発熱が発生する。このため、コイルの安定性確保の立場から、コイルと超流動ヘリウムとの境界部分での熱伝導特性の検証と特性の改善を計るための基礎実験を行っている。今回、この熱伝導特性を測定するために新たな測定法を考案した。本報告では、この測定法及び測定結果について行う。