概要 B3-10
本研究では実際に機器に使用する場合を考慮し、酸化物超電導テープ状線材を多層に連ね、垂直磁界中での交流損失について検討した。試料にBi2223テープ状超電導多芯線を用い、これを1、3、6、9層と積層し線材幅広面に対し垂直に磁界を印可して交流損失を測定した。その結果、中心到達磁界以下では積層数が少なくなるほど交流損失は大きくなっているが、振幅が0.05T以上ではいずれの場合でも交流損失はほぼ等しいことがわかる。これは反磁界係数の影響を考えることにより説明することができる。