概要
A2-10
従来、超伝導電磁石のクエンチ伝播を観測するには、超伝導コイルに電圧端子を直接取り付ける電圧端子法が使われてきた。しかしこの方法ではコイルのターン間ショートなどのトラブルを生じるおそれがある。クエンチアンテナはクエンチにともなって生じる微小な磁場変動をピックアップすることによってクエンチ伝播を観測する方法で前述のようなトラブルが生じる恐れがない。前回、TRISTAN用QCSマグネットにおけるクエンチ伝播の観測をクエンチアンテナを用いた観測結果について報告したが1、今回、より詳細な観測及び解析を行ったのでそれについて報告する。参考文献1.1996年度秋季低温工学、超伝導学会講演概要集、p223