概要
E2-8
Bi系超電導体は2次元的な結晶構造に起因する大きな異方性を持ち、 それを説明するためにパンケーキ磁束モデルが提案されている。一方で、磁 化緩和率から評価される見かけのピン・ポテンシャルは磁束線系が最も3次 元的であるY-123 超電導体と最も2次元的なBi-2212超電導体において大きく 違わないことから、磁束線はパンケーキ状になっていないと考えられる。こ こでは Y-123 と Bi-2212の中間の次元性を持つBi-2223 銀シーステープ線 材の磁化緩和率から評価される見かけのピン ・ ポテンシャルと臨界電流密 度を用いて集合的な磁束クリープ理論から求められる見かけのピン ・ ポテ ンシャル との比較をし、磁束線の振舞について調べた。