概要
B3-7
最近 Bi-2223 銀シーステープ線は電力輸送線などへの応用が検討さ れており、線材の交流損失をいかに少なくすることができるかが重要な課題 になっている。このような線材における交流損失の中でピンニング損失は臨 界状態モデルにより記述される。一方で、金属系の交流用極細多芯線におい ては、ピンニング損失はピンニング・ポテンシャル中での量子化磁束の可逆 運動により、臨界状態モデルからはずれて非常に小さくなることが知られて いる。この現象は超電導体の有効サイズが Campbell の交流磁界の侵入深さ より小さいときに顕著になる。本研究では Bi-2223 多芯線において交流損 失がこのように極端に減少する可能性を調べた。