概要
B2-3
金属材料技術研究所では1GHz級NMRマグネットの開発が行われている。ここでは900MHz (21.1T)の外層マグネットに金属系超電導線材が使用される計画である。このような高磁場マグネットでは、線材には臨界電流特性もさることながら強大な電磁力に耐えうる強度が必要となる。NbTi線材とは異なりNb3Sn線材は加工後に数百℃の反応熱処理が必要で、このため強度が低下する。したがって、Nb3Sn線材では強度を確保することが課題となっている。本研究では補強材として反応熱処理の影響が小さいTaを内包したブロンズ法Nb3Sn導体を開発した。この導体の強度について調査したので報告する。