概要
E2-2
Cu-Ni合金を母材に用いた交流用Nb-Ti素線に交流通電すると、低磁場側で直流臨界電流よりも遙かに小さい電流値でクエンチすることがある。この現象は自己磁界効果と断熱安定性に伴う磁気的不安定性によって通電電流が制限されるためであると考えられる。我々は交流用Nb-Ti素線の断面構造を最適化するために、フィラメント群の臨界電流密度または配置、安定化銅の体積率または配置を変えた素線を作製し交流クエンチ電流を測定した。ここでは、測定値と理論値とを比較した結果について述べる。