○4K/80Kマルチ運転組合せ試験評価 負荷入熱は熱シールド板モックアップと凝縮部液体窒素溜に組み込んだヒータにより等価的に与えた。(1)冷凍能力確認 単独のマルチ運転試験結果通りの冷凍能力が確認され、組合せによる問題はなく実機への適用が可能であると考えられる。(2)80K冷凍機過負荷(150%)試験 80K冷凍能力が冷凍負荷に対し不足する場合を想定し、定常入熱に対し150%のヒータ入熱した。マルチ冷凍系のバランスは崩れず、窒素系も保圧弁圧力に応じた温度で安定してバランスできた。この結果から、過負荷の場合の対応としては、保圧弁を適切な値に設定することにより、冷凍機系のバランスを崩すことなく内圧上昇およびシールド板温度上昇を抑制することが可能と考えられる。(3)80K冷凍機過冷却試験 80K冷凍能力が冷凍負荷に対し余裕がある場合を想定し、ヒータ入力を低減した。窒素系の内圧低下に応じて熱シールド板は全体が均一に温度下降し、放置しておくと内圧は負圧になった。負圧時の外気吸い込み対策として80K冷凍能力の制御が必要なことが判明した。
○まとめ 組み合わせ試験の結果から、組み合わせによる冷凍能力の低下等の基本的な問題はなく、実機への適用が可能と考えられる。