金材技研で開発中の1GHz級NMRマグネットでは,金属系マグネットを1.8K加圧超流動ヘリウム中で運転し21.1T(900MHz)の磁場を発生させる計画であり,このマグネットがクエンチ時に機械的または熱的に損傷しない為の保護回路を最適に設計する必要がある。前回,4.2Kヘリウム中と1.8K超流動ヘリウム中ではクエンチしている超電導マグネット中でのACロスによる発熱の影響に違いがあるのではないかと報告した。今回はそれを検証すべくサンプルコイルを作製し,1.8K中でコイル内の温度変化を測定し,その結果からACロスによる発熱の影響を検討したので報告する。