原研では、熱核融合実験炉(ITER)の建設を目的として、ITERの工学設計活動及び工学R&Dを行っている。また、現在、このR&Dの一環として、中心ソレノイド・コイルの特性実証を行うために、CSモデル・コイルの製作を進めている。ここでは、CSモデル・コイル導体のジャケットに使用されているインコロイ908の4Kにおける引張試験及び破壊靱性試験の結果について発表する。供試材は、実際に使用されるジャケットから採取され試験された。この結果、溶接部が最小の強度・靱性を与え、0.2%耐力、引張強さ、破壊靱性の最小値は、それぞれ1191MPa、1580MPa、125MPa√mとなった。