SmBa2Cu3O7-y酸素量のJcピーク特性

 SmBa2Cu3O7-y超電導体の臨界電流密度(Jc)には1〜2Tにおいてピーク効果を持つということはよく知られている。しかしながら、このピーク効果を持つ為の磁束のピンニング機能については臨界温度(Tc)の低いREとBaが置換された超電導体の存在や転移、酸素欠損の影響等がピンとして機能していると考えられているが、はっきりとした論証はまだ見つかっていない。   本研究ではSmBa2Cu3O7-y超電導体のJcのピーク効果を生み出すピンニング機構の可能性を示してみる。今回は酸素量とピーク効果の関係について考察する。(1) 酸素アニール温度の変化による酸素量とピーク効果の変化(2) 酸素アニール時間変化による酸素量とピーク効果の変化これをもとに、ピンニング機構の可能性を検討する。