銀シースを用いパウダー・イン・チューブ法によりBi2212酸化物超電導多芯丸線を試作した。単芯および芯数7-37本の多芯線は、中心にAg線を配した2重のAg円筒とのそれぞれの間隙にBi2Sr2Ca0.64Cu1.64OX組成の酸化物粉を充填した素線を束ねて銀パイプに挿入後、φ1mmまで縮径して作製した。作製した線材を885−904℃の部分溶融法により熱処理した。芯数37本の線材では、4.2K,10Tで200A以上の臨界電流ICと酸化物層当たりの臨界電流密度、JCが約51,000A/cm2が得られた。多芯線における酸化物形成状態、超電導特性とくに20K以上の温度と磁場に対する超電導特性等について評価結果を報告する。