多重極限環境下(低温・高圧・強磁場)での測定技術の開発

 今回、我々は、変形ブリッジマン方式で、8GPaまでの静水圧力を発生する技術を開発した。これを超伝導magnetと組み合わせることにより、低温・強磁場・高圧、すなわち多重極限環境下での物性測定が可能となった。これにより簡易的に、電気抵抗,磁気抵抗,Hall係数,磁化率等が低温高圧下で測定可能である。その主な特長を以下に示す。 圧力は、ピストンシリンダー方式では、2.5GPa、変形ブリッジマン方式では、8GPaまでの静水圧力を定荷重で発生できる。磁場は、1秒あたり1Tの高速磁場スイープが可能な5T magnetを使用することにより、短時間での励磁及び、磁場反転が可能である。また、20T magnetとの組み合わせも可能である。温度は、4Heのポンピングで1.5Kまで冷却可能である。 また当日は、この装置を使った実験結果についてもあわせて報告する予定である。