高磁場領域での臨界電流密度とフィラメント径の関係を調べた。試料として2種類の断面構成を持つブロンズ法Nb3Sn線材を用いた。これら線材のマトリックスにはCu-14%Sn-0.3%Tiを用い、フィラメントにはNb-1.0%TaおよびNb-7.5%Taを用いた。これら線材について、フィラメント径を変化させた各試料の臨界電流密度を測定した。これより、高磁場領域では、フィラメント径が大きい方が、臨界電流密度が高くなる傾向にあることがわかった。この結果を磁束のピンニングに基づいて考察する。