円周切欠付丸棒引張試験片による極低温下での破壊靭性評価
(JETT試験)

 放電加工で挿入した円周切欠を持つ丸棒引張試験片を用いて、極低温下での破壊靭性評価を行った。試験材料はSUS316, 316LN, Incoloy 908である。ASTM E813では、Tearing curveと鈍化曲線の交点から破壊靭性値を求めるが、本手法では鈍化曲線を直接計測し、破壊時までの最大のJを破壊靭性値とするものである。破断荷重が最大荷重となる場合には、ASTM E813とほぼ同じ値の破壊靭性が得られるが、実断面でネッキングを生じる場合には、ネッキングによりJが過大評価されるため適用には注意を要することが明らかになった