本研究では高温超電導体(YBCOディスク)を用いた磁気浮上システムの安定性について検討している。これは従来の永久磁石と超電導体との間に反発力を得る浮上方式に対し、永久磁石を電磁石に代えることにより発生磁場を変化させて、それにより浮上力を制御するというものである。ただし、ディスクが安定に浮上するためには電磁石によって作られる磁場が満たすべき条件がある。そこで、ここでは電磁石の作る磁場を有限要素法によって解析し、ディスクが安定に浮上するための基本的な条件について検討している。