人工ピンニングを導入したNbTi合金の磁束ピンニング特性を理論的に説明づけるた め、NbTi/Nb/Cu多層薄膜複合材料を用いて、Jc、Tc等の超伝導特性を測定した。その結果超伝導/常伝導層間隔が103nm以上の材料では、NbTi層中のa-Tiが主なピンニングセンターであるが、102nm以下になると超伝導/常伝導界面が、主なピンニングセンターになることを確認した。後者の場合、最大1Tの磁場で23.7GNm-3の巨視的ピンニング力を示し、a-Tiが主なピンニングセンターである場合に比べて約1.6倍高い特性を示すことが明らかになった。