密巻超伝導コイルの安定性に及ぼす超伝導モノリスの銅比の影響の実験的研究を行った。使用した超伝導線は、銅比が0.9と1.8の2種類であり、外径は双方とも0.8mmである。これら超伝導線をGFRPボビンに巻線して、2個のコイルを製作し、トレーニング試験とヒータークエンチ試験を実施した。その結果、通電電流150Aにおけるクエンチ後10msでの常伝導伝播速度は、銅比0.9で110m/s、銅比1.8で48m/sとなsとなり、銅比の高いコイルの伝播速度が低いコイルの約半分となった。これらの傾向は他の通電電流においても同様である。