溶融配向法で製作したYBCO導体の大電流通電特性

 溶融配向法で製作した断面積と長さがそれぞれ7mm x 7mm及び40 mmであるバルクYBCO導体を用いて、バルク高温超伝導体の10kAを越える大電流通電試験を行った。冷却時に生じる温度差に伴う熱応力及び通電時の電磁力からバルクYBCO導体を保護するため、バルク導体は銅材のホルダーに取り付けられた。4.2 Kの通電試験において、通電電流を一定速度で増加したとき、通電電流が 10kAに達するあたりからバルク導体中の電流分布の変化が観測された。このバルク導体は20 kAを越える電流の通電が可能であった。また、77 K通電試験において、10 kAの電流を連続通電できた。