PbドープによるBi-2212テープの臨界電流特性の改善
BiサイトをPbで約24%置換したBi-2212テープを等温部分溶融法により作製した。このテープの磁気的超電導転移温度は91Kであった。c-軸に平行な磁場に対する磁化ヒステリシス及び不可逆磁界測定の結果、Pbドープにより30K以上の温度でもc-軸に平行な磁場に対して有効に作用するピンニングセンターが形成されていることが分かった。また通電法により測定した臨界電流密度の磁場依存性において、20〜30Kで2.0kOeにピークが観察された。このことから新たに形成されたピンニングセンターは磁場誘起型であることが明らかになった。