Bi2223超電導線材を用いた冷凍機冷却型マグネットシステムを作製するためには、線材の全長にわたってのIcの均一性が必要である。均一な超電導特性を持つ銀シース線材を作製する上で、超電導フィラメントのうねり(ソーセージング)および熱処理時の線材の膨れという問題が、超電導特性の均一性を損ねる原因となる。これらの問題を改善することにより、77K,0Tにおいて、Jcが12,000A/cm2の200mクラスBi-2223銀シース線材を作製することに成功した。本報では、この線材を用いて、内径50mm、外径160mm、高さ108mmの高温超電導コイルを「リアクト&ワインド」法により作製し、GM冷凍機によりコイル特性の評価を行った結果を報告する