公益社団法人低温工学・超電導学会の沿革
低温工学懇話会の発足
1961年6月,低温を応用する科学および工学の進歩発展をはかり,国際交流の窓口となる組織として「低温工学懇話会」が設立され,懇談会の開催,会誌の発行,外国人学者の招待講演などを実施しました。これが当協会の前身となるものでした。
低温工学協会設立準備
1964年,「低温に関する国際委員会」より,「第1回国際低温工学会議(ICEC : International Cryogenic Engineering Conference)を日本で開催するよう要請を受けました。国際会議開催を引き受けるに当たり,「低温工学懇話会」を発展的に解組し,政府認可を受けた学術団体とすべく,初代会長故大山義年氏を中心に設立委員会が設けられ,準備が進められました。
社団法人低温工学協会の設立
1966年3月30日付けで,内閣総理大臣(科学技術庁)と通商産業大臣から,正式に協会設立の認可があり,「社団法人 低温工学協会」(Cryogenic Association of Japan)が発足しました。(法人設立登記:1966年4月6日)
低温工学会の設置
1987年12月,学会活動の一層の充実をはかるため,低温工学協会の中に「低温工学会」(Cryogenic Society of Japan)が設置されました。低温工学会は,学会誌「低温工学」の発行及び研究発表会(低温工学・超電導学会)の開催を主な活動としています。学会長は,正会員全員の投票によって選出されます。
創立25周年記念事業
1991年には,創立25周年記念事業として,記念式典,記念講演会,祝賀会,特別講演会,展示会,ビデオ「超伝導への誘い」の制作,「超伝導・低温工学ハンドブック」の刊行,低温工学記念号の発行,シンボルマークの選定など数々の行事,事業が行われました。
「低温工学」誌の充実
1993年からは,それまで隔月刊であった学会誌「低温工学」を月刊誌とし,年間12冊を発行しております。また,2004年(Vol.39)からはB5版からA4判に移行しています。
ICEC-4開催
1996年5月には,第16回国際低温工学会議(ICEC)を,国際低温材料会議(ICMC : International Cryogenic Materials Conference)との合同会議として,北九州国際会議場で開催しました。これは,第 1 回(1967年,東京・京都),第 5 回(1974年,京都),第 9 回(1982年,神戸)に続いて日本における 4 回目の開催です。
韓国・中国との協力連携
1999年11月,低温工学協会は,韓国超電導・低温工学会(KIASC,1998年設立)との連携協力覚書を交換しました。第1回の協同活動として,2000年10月済州島でワークショップが開催されました。
2003年からは,日韓に中国が加わり「応用超伝導・低温工学アジア会議(ACASC)」が発足しています。
公益社団法人低温工学・超電導学会設立
民法第34条の規定によりこれ迄の社団法人は、平成20年12月1日から, 「特殊社団法人」(総称して「特殊民法法人」という。)になりました。
一方, この特殊民法法人は移行期間満了日である平成25年11月31日迄に「公益社団法人」になるために, 公益性の認定を受ける移行認定申請を目指して, 当協会に「公益法人検討WG」を平成20年8月26日に設置しました。「低温工学」第44巻8号(2009年)p.385参照
平成22年5月13日の第45回低温工学協会総会において公益社団法人移行審議を経て, 平成22年10月28日に公益社団法人移行認定申請(電子申請番号:1100131077600001)しました。
平成23年(2011年)3月25日付けで、内閣総理大臣(菅直人)から、正式に公益法人設立の認定があり、「公益社団法人低温工学・超電導学会」(Cryogenics and Superconductivity Society of Japan)が発足しました。(法人設立登記:平成23年(2011年)4月1日)また、平成23年4月18日に同公益社団法人認定の公示がありました。