ハイブリッド顕微法を用いたRoebel導体用素線の電流制限因子の解明

Clarification of Current Limiting Obstacles in Roebel Strands Based on Hybrid Microscopy


西宮 悠平, 郭 翔, 東川 甲平, 井上 昌睦 (九大); JIANG Zhenan, BADCOCK Rodney, LONG Nicholas, BUCKLEY Robert (Victoria University of Wellington); 木須 隆暢 (九大)


Abstract:RE-123線材を用いた大電流容量導体としてRoebel導体が期待されている。Roebel導体の素線は完全転位を実現するためにミアンダ形状を有しており、パンチングプロセスによる信頼性の高い加工技術の確立が求められる。しかしながら、従来の評価手法では、本質的に2次元の構造を有するRoebel素線の局所特性の検出が困難であった。本研究ではリール式走査型磁気顕微鏡によって、メートル級素線の評価を実施し周期的な欠陥の存在を検知すると共に、X線マイクロCTを用いたその場観察によって、欠陥組織を明らかとし、素線加工時のプロセス条件との対応を解明することによって、加工プロセス改善のための具体的な指針を得た。本評価手法は、信頼性の高いRoebel素線実現のために本手法は極めて有効である。