TES型X線マイクロカロリメータアレイを用いたSTEM-EDSシステムの開発

Development of STEM-EDS system with TES X-ray microcalorimeter array


林 佑, 村松 はるか, 前久 景星, 満田 和久, 山崎 典子 (JAXA); 前畑 京介, 高野 彬 (九大); 日高 睦夫 (産総研); 原 徹 (NIMS)


Abstract:我々は走査透過型電子顕微鏡(STEM)-エネルギー分散型X線分析(EDS)システムで従来使われている半導体検出器に比べ、一桁以上高いエネルギー分解能を達成可能な超伝導遷移端型(TES型)X線マイクロカロリメータを開発している。これまでに単素子のTESカロリメータを搭載し、10 eV以下の分解能を得ている(Maehata et al., 2016)。STEMの高い空間分解能を生かすためには5 kcps以上の係数率が必須であり、TES単素子では難しい。そこで我々は要求値を満たすTESカロリメータアレイを開発し、STEMに搭載し動作試験を行った。本発表では、STEM-TES-EDSシステムを実際に動作させた結果について報告をする。